インテリジェント・雑学

フッ素の効果と歯磨き粉の使い方

こんにちは。習志野駅から徒歩20秒の予防歯科、ウィステリアデンタルケアです。

みなさんはフッ素にどのような効果があるかご存じですか?日本で市販されている歯磨き粉の9割以上にフッ素が含まれているといわれていますが、実際フッ素にはどんな効果があるのかを知らない人も多いのではないでしょうか。

この記事ではフッ素にはどういった効果があるのか、予防に効果的な歯磨き粉の使い方や選び方を解説します。

フッ素入りの歯磨き粉は全部同じ?種類はある?

冒頭で国内で市販されている歯磨き粉の9割以上にはフッ素が含まれているとお話しましたが、どれも同じというわけではありません。フッ素入りの歯磨き粉とひとことで言っても濃度や形状別で種類があります。

日本国内では薬事法に基づいてフッ素の濃度は1500m以下と定められています。ですのでほとんどの市販歯磨き粉のフッ素濃度は1000〜1500ppmです。5歳以下のお子さんがフッ素入りの歯磨き粉を使用する場合は、濃度は1000ppm以下のものにしましょう。歯磨き粉の形状はほとんどがペーストタイプですが、泡タイプのものや、うがいするのがむずかしいお子さん向けのジェルタイプのものも売られています。

濃度をみたうえで、自分にあった形状を選ぶようにしましょう。

フッ素がもたらす効果は?

自然界の植物や動物、食品、海水中などに存在する元素がフッ素で、虫歯予防に効果的な成分として周知されています。フッ素がもたらす効果は主に3つにわけられます。

・酸の産生を抑制

虫歯の原因の根本にあるのは糖質から産生される酸です。フッ素には細菌の働きを抑える効果があるため、酸の産生を抑制してくれる効果も期待できます。虫歯の原因となる根本に働きかける成分なので虫歯予防には欠かせない成分です。

・再石灰化の促進

虫歯は虫歯原因菌が出す酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされ脱灰して起こる病気です。しかし、基本的には脱灰しても唾液中に含まれるリン酸カルシウムの働きによって歯のダメージは修復され再石灰化する仕組みになっています。フッ素はリン酸カルシウムの反応性を高める働きがあるので歯の再石灰化を促進する効果が期待できます。

・歯質の強化

ハイドロキシアパタイトという結晶で歯の表面のエナメル質はできています。フッ素を取り入れることでより酸に強いフルオロアパタイトに変化するため、エナメル質を丈夫で硬くする効果が期待できます。歯質が強化されることで、虫歯になりにくくしてくれます。

■適正な使用量は?

安全で効果的にフッ素を取り入れるためには適切な使用量を守ることが大切です。成人している大人の適正使用量は、1500ppmの濃度で2cm程度といわれていますよ。おうちの毎日のセルフケアにフッ素入り歯磨き粉を使用して、しっかり虫歯を予防していきましょう!

■フッ素入り歯磨き粉の効果的な使い方

適正使用量を歯ブラシにのせたら、まずは歯を磨く前に歯磨き粉を歯ブラシを使って歯全体に広げます。歯磨き粉が満遍なく隅々まで行き渡るように丁寧に磨き、10〜15ml程度の少量の水で1回だけうがいをしましょう。

何度もうがいをしてしまうと、せっかく取り入れたフッ素が全部洗い流されてしまうので、うがいはぶくぶくとやさしく1回程度でOKです。せっかくのフッ素入り歯磨き粉が洗い流されてしまわないよう注意してくださいね。フッ素は毎日使ってこそ最大限の効果を発揮します。毎日のセルフケアにフッ素入り歯磨き粉を取り入れて予防していきましょう。

■歯科医院での定期検診も忘れずに

毎日のおうちでのセルフケアに気を使うことはもちろん大切ですが、それだけでは虫歯予防の対策は十分とはいえません。虫歯をしっかり予防するためには歯科医院で定期的に検診を受け、クリーニングをおこなうことが大切です。クリーニングは自分では落としきれない歯と歯の間や隙間、溝などの汚れを落とすことができるので、虫歯予防にも歯周病予防にも効果的です。

歯磨き粉や歯ブラシの選び方がわからないという方は歯科医師や歯科衛生士にしっかり相談して指示を仰ぐと良いでしょう。自分にあったものを使用することも効果的な予防のためにとても重要です。

■まとめ

歯磨き粉は毎日使用するものだからこそ適当に選ぶのではなく、フッ素の濃度などを考慮して虫歯予防に効果的なものを選ぶことが大切です。今後歯磨き粉を選ぶ際はフッ素の濃度にも注目してみてくださいね。

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